Q1
入職のきっかけや経緯、決め手を教えてください!
わかさクリニックグループへ入職する前は、市中病院にて心臓血管外科医をしており、手術や術後管理、外来などを担当していました。やりがいはあったものの、市中病院では、担当した患者さんが病院に来られない限りご本人の様子を診ることができませんでした。徐々に患者さんが普段どのような場所で生活し、どのような風景や背景、営みの中で暮らしているのか?ということを知りたい、と思うようになったのです。また、それらを知ることで、患者さんにとって本当の意味で最適な医療が何かを見極め、それを届けたいと感じていました。そして、いつの頃からか地域に恩返しをしたいという想いも芽生えており、私の想いが叶う当グループへの入職を決めました。入職後は、以前勤めていた市中病院近くのお宅に訪問診療に伺うこともあり、実際にその場に流れる空気や時間、患者さんの自宅での様子などを感じることができ不思議な気持ちになりましたね。
現在は石神井公園院の院長として働いています。自分自身が患者さんのご自宅や福祉施設などへ訪問診療に伺うこともありますが、最近は一緒に働く医師や看護師、医療スタッフなどのマネジメントに従事することが増えました。また、近隣の事業所や病院などへの営業活動も大切な役割です。実は前職でも普段から営業活動に積極的に取り組んでいたこともあり、直接医療を施すこととはまた異なる視点でのやりがいも感じています。営業活動を行うことで世の中のニーズを掴み取ることもでき、それに対して当グループのチームで実現できる解決策にも気づくことができます。また当グループの医療水準は非常に高く、仮に目新しいご要望を頂いた際でも比較的すぐに対応できる柔軟性を持ち合わせていますので、営業活動も捗ります。さらには課題に対して、前向きに解決していこうと取り組む風土やスピリッツがグループ内で根付いており、確固たる基盤を軸に幅広い要望に応えられることは医師冥利に尽きる喜びと感じています。
安全な医療を届けていくのはもちろんですが、院長として堅実に数字の管理をすることですね。クリニックは慈善事業ではありません。ここで働く職員のためにも、シビアな目を持つことも必要なことです。また、もうひとつ大切なこととしては、現場の職員たちが気持ちよく働ける環境を整えていくこと。患者さんも職員も大勢いますから、すべての事象を完全に把握することは難しくとも、日頃からスタッフ間のコミュニケーションを図り、綿密に情報共有することを心がけています。そうすることにより、ひとりのスタッフに過剰な負担がかかっていないか、何か困りごとを抱えていないかなどが把握できますし、常に働きやすい職場をつくっていきたいと考えています。また、私が職員に対して一方的に求めていることは何もありませんが、組織である以上、どうしても職員の「幸せ度合い」は、上にいる人間がどのような人物なのかによっても左右されることがあるのではないかと考えています。どんなにスタッフが素晴らしくても、院長が頼りないと悲しい思いをさせてしまうので、私がしっかりしなくてはと常に自分を奮い立たせていますね。
訪問診療や在宅医療のニーズは年々高まっています。そんな中やはり、365日24時間対応できる点はどこにも負けない魅力と自負しています。また、いつでも医療を届けるという当グループの理念に共感し、その実現に向けて日々努力を怠らないメンバーがいることも誇りに思っています。訪問診療は、患者さんの自宅に伺い、その方の暮らしを垣間みることができます。患者さんの病気を診ることはもちろん、その方の趣味や思考、昔何をやられていたのかなど様々な人間性が見えてくることがあるのです。過去には、亡くなる前日までお酒とタバコをずっと手放さない方もおられました。賛否両論はありますが、最期の瞬間まで大好きなものを楽しみ、亡くなられたことは、ひとつの尊厳にふさわしいものではないか、と。「よりよく生きるにはどのようなサポートが必要か」。これを考えるうえで、医師だけの力では導き出せない選択肢もあります。そういった意味でも、当グループ間で専門性のある人たちと連携できることは最大の魅力ではないかと感じています。